2019年3月28日にイトーキ東京イノベーションセンター SYNQAで開催された「健康経営ビジネス研究会」に参加してきました。
前回の研究会は健康経営への因果情報分析技術の応用のお話しでしたが、今回は健康経営をより具体的に実感するための「健康経営Dialogue」のお披露目のワークショップが行われました。
イトーキ東京イノベーションセンター SYNQA
最初に、株式会社エイチ・ツー・オー綜合研究所代表取締役で健康経営研究会副理事長の平野治さんから健康経営と健康経営Dialogueの概要が説明され、その後に株式会社クレメンティア代表取締役の荒尾裕子さんによってワークショップが進行されました。
ワークショップを進行する荒尾さん
参加者のテーブルの上にはきれいな色の健康経営ダイアログマップが広げられていて、これを使って何が始まるんだろうと期待させます。
目指したい会社像の検討
ひとつのテーブルに座った参加者は仮想的なひとつの会社として、まずは「目指したい会社像」を10枚のカードの中から3枚を選択することで決めます。
どういう会社が良いか、ここからDialogueが始まっていきます。
他のテーブルを眺めてみる時間もあり、同じ3枚のカードを選んでいるテーブルがないことに驚きます。
他のテーブルを眺める時間
次に94枚のカードが配られます。
カードには健康経営のカラダ、ココロ、コンフォート(環境)、コミュニケーションの4つの領域に加えて、人財と経営理念・方針の領域に属するカードがあります。
カードにはそれぞれの領域に関する設問が書かれているのに加えて、両面に「YES」もしくは「NO」が書かれており、自分の会社がその設問を満足していれば「YES」、満足していなければ「NO」を表にして、ダイアログマップの該当する領域に置いていきます。
こちらも他のテーブルと見比べてみると、各領域のYES/NOの比率が全く異なっており、健康経営の課題が個々の会社で異なっていることが伺えます。
ダイアログマップに94枚のカードを並べ終わった状態
カードをYES/NOのそれぞれに分け、最初に選択した「目指したい会社像」の3つのカードに対して、課題となりそうなNOのカードを3つずつ選んでいきます。
会社の弱みであるこれらのNOのカードを改善すれば、目指したい会社を実現できることになります。
今回は時間の関係でNOのカードのみを扱いましたが、YESのカードで同様な作業をすれば、会社の強みであるYESのカードをさらに強化することで、目指したい会社を実現できることになります。
次に、目指したい会社像のための課題であるNOのカードを改善するために、白紙のカードに可能な実行プランをリストアップしていきます。
目指したい会社像に対する課題と改善のための実行プラン
最後にそれぞれのテーブルのカードを集めて、別のテーブルの上に並べて、スマホで写真を撮ると、各テーブルの各領域のカードのYESの比率がグラフ化され、それぞれのテーブルの会社がどういう傾向にあるのかが概観できます。
実はそれぞれのカードの表裏には白黒のマーカーが付いていて、写真を撮って画像認識することで自動的に集計できるのです。
集計結果を説明する平野さん
グラフにはカラダ-ココロ軸と、コンフォート-コミュニケーション軸のグラフがあります。
今回のテーブルの会社はそれぞれの領域の高低はあるものの、どこかの領域が非常に悪い会社はなかったようです。
最後に振り返りで参加者からフィードバックを頂きました。
健康経営のお話を聞いているだけではわからなかったことが、この健康経営Dialogueを実施することで実感がわき、具体的な質問が多かったように感じました。
健康経営Dialogueと銘打っているように、ワークショップ全体を通して活発なDialogueが行われました。
平野さんによる因果グラフの説明
さて、この健康経営Dialogueのカードの設問は、健康経営の別のサービスである「組織活き生き度診断」で使われている従業員アンケートから作られています。
今回は参加者の主観によるYES/NOから会社の状況を判断しましたが、この従業員アンケートを実施すれば、従業員が感じている真の会社の状況をデータから客観的に知ることができます。
また、これらのデータに因果情報分析という優れたデータ解析を行うことによって、設問の変数の間の因果グラフを作ることができ、これにより課題を解決するための方針が客観的に見えてきます。
ぜひ皆さんも健康経営Dialogueを体験してみてください。
そして、その先にある「組織活き生き度診断」を実施することで、あなたの会社の健康経営を進めていって頂きたいと思います。
※ クウジットは、健康経営実践支援サービスラインナップとして、健康経営研究会監修の健康経営実践サポートサービス「組織 活き生きチェック」、および「健康経営Dialogue」に技術協力しています。
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