道に迷うためのナビゲーション

皆さん、唐突ですが、意識が飛ぶときは本当に楽しいです!(笑)

前回「徒然なるままに、行動解析と心理」に続いて、今回は、意識と変性意識の行き来について徒然なるままに。飛鳥井です。

変性意識とは、覚醒時の日常的な意識の状態とは異なる意識の状態で、一般に、睡眠や催眠、トランスなどの状態を指します。

楽しい!といっても、意識が飛んだときの(知覚できないはずの)変性意識が楽しいのではなく、瞬間的に通常の意識と変性意識が入れ替わるような脳の状態が変容する感覚が楽しいのです。
このような「楽しさ」を実現するナビゲーションを妄想してみました。

睡眠障害のナルコレプシーもある意味では同様な感覚なのかもしれません。

blackout

ブラックアウト

体調不良がいくつか重なると倒れてしまうことがあります。
頭がカーッと熱くなったと思ったら、ふっと意識が飛んでいます。

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地面

突然、目の前に地面が大きく広がっているのに気が付きます。
知覚情報は脳に届いているのに現実感がないという感じです。

指を動かせるかなど、色々と確認しているうちに、身体の感覚が戻ってきます。
倒れたときに怪我をしていても、しばらくは何も感じることはなく、徐々に痛みが広がってきます。

このように瞬間的に脳の状態が変容する感覚は、道に迷ったときにも体験することがあります。

landmark

GnGコンパス画面

自転車に乗っていると、ふと違った道を通りたくなります。

こっちに向かえば距離的に近いはず、でも道がくねくねと曲がっていたり、行き止まりになったりして、思い通りに向かっていないように思えてきます。
そのうちに方向感覚がだんだん怪しくなり、だんだん暗くなってきたりして、胸がドキドキし始めるのがわかります。

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見慣れない風景

目の前には見慣れない風景が広がっています。
と思って振り返った瞬間、見たことがあるものに気が付き、もの凄い勢いで風景が一変して、いつもの知った場所にいることに気が付きます。
そして、知った場所に変わった風景は、決して元の知らない風景には戻りません。

そんな道に迷えるようなナビゲーションが欲しいです。

「アナタ ワ ミチ ニ マヨイ マシタ!」

そして、見知らぬ世界が良く知った世界に変容していく様を体験するのです。

P.S.
歳を重ねて大人になって行くにつれ、知ることは必ずしも楽しいことではありません。
何も知らなかった子供の頃、見るもの聞くものすべてに心を奪われたことを、もう忘れてしまったでしょうか?

何も知らない子供の脳のように、Head Hackingで脳を一時的に機能低下できれば…、そんなことも可能かもしれませんね。

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1983年キヤノン株式会社入社。エキスパートシステムなど人工知能の研究開発。1990年株式会社ソニー木原研究所入社。CG・VR・AR・感情認識の研究開発、およびメディアアートへの応用。2000年ソニー株式会社転籍。Feelwareプロジェクトなどで、感情認識やウェアラブル・バイオセンシングの研究開発。2010年クウジット株式会社入社。「つながり」に関するリサーチからセールスまでがミッション。人と人のつながりによる共感や幸福の評価、データとデータのつながりを解明するデータ解析などが仕事です。幸福学とデータ解析を結び付けた健康経営の実践支援サービスにも関わっています。