発電実験やってみた(1)

なにもない『空』から電気をつくるところに挑戦です。

今回の素材はこれです。Koozytうちわ

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うちわのたわみが、うまく振動発電素子に伝わるようにして、エナジーハーベスティングモジュールに接続しています。今回も、あるものを利用させてもらっています。振動発電素子(千石電商)、エナジーハーベスティングモジュール(秋月電子通商)

IMG_0969_Half_説明

まずは、試してみる

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エナジーハーベスティングモジュールは、振動発電素子の起電力を受けて、3.3Vにレギュレートして出力をしてくれます。オシロの縦軸は1V/1cmです。

しかし、うちわであおぐのをやめてしまうとすぐに減衰してしまいます。意外に電力は取れないかも・・・。LEDをビカーっと光らせるのはむずかしいかも。

急遽、作戦変更!

この招き猫、忙しいKoozytのオフィスにいつの間にか居つきました。 『猫の手も借りたい・・・』まさに、Koozytにはうってつけです。

働き者です。室内の蛍光灯でこんなに動いてくれるのですから。これなら、うちわの発電でもうごかせるかもしれない、です。

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 ちょっと気になり始めた

ところで、どうやってこの招き猫は動いているのでしょうか。気になりませんか? それでちょっと道草です。中を開けて見ます。

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 あれ、ホール素子を使って、左右の動きを検出して、それに合わせてコイルに電流を流していると思っていたのに・・・、動きを検出しているようなものは何もない。はて?  興味が掻き立てられます。 それで、後でも使えるように端子を引っ張りだしてみました。
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基板のGndと、ソーラーセルのGndとコイルの片側は共通になっているで、それを黒い線で引っ張り出します(Gnd)。ソーラーセルのプラス側を赤い線で引っ張り出します。コイルの反対側(つまり駆動電圧が加わるほう)を茶色の線で引っ張り出します.

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オシロの1ch(黄色のグラフ)が、ソーラーセルからの電圧(赤いリード) です。オシロの2ch(青いグラフ)が、コイルの駆動電圧(茶のリード)です。

オシロの青いグラフで、スパイク状にコイルに電気が流れると、ソーラーセルからの電圧が下がり、再度充電されて電圧が高くなっていくのが見て取れます。動画では、カメラの自動露出が効いてしまっていてソーラーセルに当たる光の 明るい/暗い の違いがわかりにくいですが、動画の開始直後から20秒ほどは、ソーラーセルに蛍光灯スタンドの光を強く当てていた状態。20秒~40秒は、蛍光灯スタンドを消してソーラーセルにそれほど光が当たらなくなった状態。(天井のライトだけが光源)。 さらに40秒~は、再度蛍光灯スタンドをつけてソーラーセルに強く光を当てた状態になっています。(動画では、20秒~40秒のほうが画面が明るくなったように感じられますが、蛍光灯スタンドを消して全体に明るさが減ったので、カメラのほうで自動的に露出を明るくしたので、画面が暗くなったように錯覚しますが、明–>暗–>明 の順番で、OFF/ONしています。同じ輝度で表示しているオシロの画面が、20秒~40秒の間に逆に明るくなったように感じるのが、カメラが露出を調整して、暗いところを明るくしていることの証拠になっています)

基板を取り付けているボスがホットメルトされて取り付けられており、基板を外すと元に戻すのが面倒そうだったので、基板を取り外すことをしていなくて基板内の回路を詳しく調べられていませんが、ソーラーセルからの電圧が、最初より500mV高くなると、瞬間的にコイルに電流を流し、その結果、エネルギーが放出されてソーラーセルが充電しているキャパシターの電圧が落ちる、という動作をくる返しているように見えます。

光がたくさん当たっている状態では、ソーラーセルの電圧が上がるのは早く、その結果、コイルに電流が流れる頻度も増えていきます。逆に光が減ったときに黄色のグラフの勾配が寝て、電圧が上がるのに時間がかかることが見て取れます。

さて、今度は上側のケースもかぶせてしまいます。

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オシロの青いグラフを見てわかるように、上側のケースについている磁石の影響で、青いグラフの形が変わってきているのが見て取れます。

閑話休題、さて本題にもどして

いよいよ、うちわで招き猫が動くかどうかを試してみます。 このようにセットします。招き猫のソーラーセルには、黒の紙をかぶせて発電できないようにしておきます。うちわの発電のプラス側をソーラーセルのプラス側につなぎます。あとGndもつなぎます。準備完了です。

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煽いでみます。

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当然、煽ぐ前は、ソーラーセルからの電力もないので、招き猫は止まったままです。煽ぐと ーー おー 動きましたねー。 ちなみにうちわの風で揺れている訳ではありませんので。

実験を進めるうちに、もう少し電力を稼ぐことができるような気がしてきました。 うまく行きそうだったら、またお知らせします。

御清聴ありがとうございました!!!

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クウジットを手伝うようになってアッという間に2年になってしまいました。 昔やっていた組み込みマイコンに加えて、 3D CAD Matlab等、いろいろトライしています。

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